賃貸物件のクレーム対応

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賃貸物件のクレーム対応

賃貸アパートや賃貸マンションの経営の上で怖いのが、入居者からのクレーム。

最近の入居者は、借り手市場なのが分かっているのとインターネットでの間違った知識などから多種多様なクレームが増えてきている。

ここで必要なのが、知識と経験である。

まず、入ったクレームが民法や宅地建物業法に当てはめて考えて、オーナー負担なのか入居者負担なのかを考える。

入居者負担の場合は、入居者の負担で急ぎ修繕が必要なのか?退去時でいいものか?考える。

また、隣接部屋が絡むものなのか?他の入居者が絡むものなのか?近隣住民が絡むものなのか?第三者が絡むものなのか?を考えます。

入居者負担の場合は、入居者自体に問題がある場合以外は問題を特定しやすく、原因の解明や解決が早い場合が多い。

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保険の加入を義務付けしての入居なので、損害賠償保険で賄えるので、金銭的にも簡単です。

入居者自体に問題がある場合は、普通に人間としてお説教か、常識を教えてお話するかしかない。

私は、お説教するバージョンが多いかな?そのまま、人生相談になる事も多いです。

逆に貸主負担(オーナー負担)の場合は、オーナーへの原因や改善の内容を説明して、改善していきます。

新米オーナーさんとかに上記の報告をすると「えー!オーナーがお金出すの?自分達は住んでないし、住んでる人が出してよ!建物が古いの分かってて借りているんだし」と言う答えが返ってくる事があります。

家賃というお金をもらって、売上を上げている経営者とは思えない発言です。

たとえ古くても、気持ち良く住んでもらって長く住んでもらう事により、利益を上げます。

建物の不具合や老朽化によるクレーム、即座に真摯に対応すべきです。
大きな工事が必要な場合は、お見積りを作成して内容をご説明後に修繕に入ります。

小さな工事や水漏れなど緊急を要する修繕は、とにかく早く対応します。
見に行ってそのまま直すが基本です。(入居者に迷惑を掛けているんだから)

どんなに建物が古くても設備は使用出来て当たり前、綺麗であるべきです。

不具合があったら、出来る限り早く・綺麗に・安心出来るようにするべきです。

その心掛けが入居者に伝わり、その迅速さが伝わり、安心して住んで頂けるのです。

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クレームも対応が悪ければ、入居者は退室してしまいます。

経験からお話するとクレームが出る事が退去の理由というより、クレームの対応の内容や担当者のイメージ低下が原因によるものが多いと思います。

オーナー負担のクレームのほとんどが、建物や設備の不具合です。

ただ、チャイムが壊れてのクレームで入居者から「どうせならカラーモニターインターフォンにしてよ」と言われても聞く必要は、ありません。

オーナー負担なのは、入居時の正常な状態に戻す内容だけです。

ただ、今後の空き室募集や設備投資での部屋の魅力などを考慮してのレベルアップは、オーナーが考えてやる分にOKです。

入居者からの注文でのレベルアップに答える必要はありません。

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また、オーナーとして覚えておかなければならないのが、工事代金です。

同じ内容の工事でも空き室なのか入居中なのかで、工事金額が変わるという事です。

例えば、水栓コマによる水漏れなどは空き室で現況回復工事のついでであれば数千円で入居中だと数万円します。

なぜこんなに金額が違うかと言うと

空き室の場合

1.他の工事とまとめて、ついでで出来る。

2.現場に他の工事等で工具も揃ってる。

3.職人の都合で現場に入って工事出来る。

4.工事後に最後にクリーニングが入るから、工事のみで掃除が要らない。

入居中の場合

1.入居者の都合に合わせた日時でのお伺い。

2.それだけのために半日空けなければならない。(賃貸の場合、入居者の都合で直前での時間変更が多い。)

3.工具など一式持って行かなければならない。

4.工事中も入居者の私物を汚さないように養生しなければならない。

5.工事完了後に掃除して、綺麗にしなければならない。

 

空き室と入居中の工事は、これだけ内容が変わるので金額も変わります。

つまり、現況回復工事の際に設備の老朽や劣化などクレームになりそうな所をピックアップして、先に直しておくのが大事です。

ここを安く安くと金額を落として、内容を削ると結局費用が多く掛かってしまったりします。

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現況回復をしっかりやっておくと、クレームが少なく、中も綺麗になっているので、空き室が埋まりやすく、入居期間も長くなります。

しっかりと元が取れます。
尚且つ、設備投資する事によって賃貸物件の建物価値もあがり、工事の内容が良ければ通常古くなるごとに家賃が下がるのを防ぎ、同じ家賃を維持出来ます。

工事費用をケチって、空き室が増えて、急にやる気になって1部屋100万円から200万円など掛けても、元取れないし、やはり経営が苦しくなります。

半分空き室の状態から満室状態を維持する感じになるのに3年~5年ぐらいかかります。

会社の経営と一緒で積み重ねていくのです。

ライバルは、たくさんいます。

キャラ 不動産屋 きょとん

賃貸不動産経営管理士
井上 達也

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